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古江彩佳メジャー制覇!熱すぎるエビアン激闘と壮絶な逆転劇、クラブセッティング、成績

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古江彩佳メジャー制覇!熱すぎるエビアン激闘と壮絶な逆転劇、クラブセッティング、成績

古江彩佳プロが、笹生優花プロ(US女子オープン)に次いで、日本人選手今季メジャー2勝目を制す!

今回の大会は壮絶なトッププロのよる正にメジャーの戦いであった。

最終組3人の手に汗を握るようなトッププロの攻防とともに、一つ前の組、パティー・タバタナキットが8アンダー(63)の猛追で、最終ホール直前までにトップタイとなる17アンダー、最終成績3位まで追い上げた。

今季メジャー第4戦『アムンディ・エビアン選手権』大会最終日

USLPGAツアーで14日、フランス・エビアンリゾートゴルフクラブ(6,523ヤード/パー71)で、『アムンディ・エビアン選手権』が行われ、古江彩佳の史上稀に見る逆転劇が繰り広げられた。

残り5ホールを残して、3打差に追い詰められた古江選手は、ほぼ優勝はなかった場面を振り返り「自分を信じた」と語った。

14ホール!反撃の狼煙

14番ホールから、最近ハマっているスターウォーズの名言「フォースと共にあらんことを(May the Force be with you)」を心のなかで繰り返し唱え、集中力を加速させ、一気に流れを引き寄せる。

傾斜がきつい10メートルのロングパットを、神がかったタッチと読みで、しっかりと流し込みジェダイの教えと共にねじ込んだ。

追い詰められて後が無い状況では、これだけで圧巻なプレイであった。

15ホール!脅威の斜面に挑む

15番ホールでは、傾斜がきつい12メートルのロングパットをまさかの連続バーディー、2連続バーディーで優勝戦線に復活、生き返った。

16ホール!バーディーチャンスの再現

パー3・16番の第1打は軽いドローをかけて、グリーン右の急斜面にショットを放ち、そこからピン方向へボールが転がるのを計算したショットで、2メートル弱のバーディーチャンスにつけた。

そしてLPGAで3メートル以内のパットとバーディダッシュ率ナンバー1の実力で、そのパットを真芯で打ち抜き、強い回転と共に真ん中から沈めた。

この3連続バーディーで、2日目以来のトップに返り咲き、遂に復活した。

ここまで良いプレーをしていた最終組の3人の、本当の戦いが残り2ホールで繰り広げられる展開になった。

歴史に残る!ラスト2ホールのクライマックスが始まる

17番ホールでは、古江とステファニー・キリアコウはパーで上がり、ローレン・コフリンがボギーで一歩後退。

最終18番で、首位タイで迎えたパー5の18番。古江彩佳は「フォースと共にあらんことを」を心のなかで唱え、集中力を最高に高めた。笑

今季飛距離の出るドライバーが火を吹き、右サイドのファーストカットへ流れたものの、2打目を直接狙える270~280ヤードの飛距離を打ち抜いた。

勝負の一打は迷わず2オン狙い、短いパー5とは云え、ドライバーの十分な飛距離がセットアップしてくれた優勝までの残り距離を、ファーストカットのライから6番アイアンで果敢に狙う。

結果は、狙い通り池を越えてピン3メートルへのスーパーショット。

最後のパットはLPGA3年目の集大成!

首位争いをしているキリアコウもバーディーチャンスに付けていたので、「絶対にプレイオフには行かないで、ここで決める!」

集中を極めて、最後のパットを沈め「イーグル奪取・メジャー優勝!」。

通算19アンダーで悲願のメジャー初Vを飾った。日本勢の女子としては史上4人目の快挙。

メジャー大会の最終日、上がり5ホールで5打伸ばした。一生に一回あるかないかのパフォーマンスに「ありえないぐらいのプレーができた。本当にうれしい」と、涙混じりの最高の笑顔を見せてくれた。

2年前にも見せてくれた、LPGAスコットランド女子オープンと同様、小さな身体から生み出されるこの爆発力は、強力なライバルの追従を振り切った!

全体の流れは決して古江選手に味方していたわけではない!

最終日、2日目の雷による中断時から続く、ティーショットの不調によるラフからのセカンドショットや、アイアンのキレの悪さによるバーディチャンスの減少、結果スコアの伸び悩み。

3日目から耐えのゴルフを行っていた古江選手は、絶好調とは言いがたかった。

1打差を追いかけ、2位タイからスタート。中盤まで、優勝経験のない同組のステファニー・キリアコウ、ローレン・コフリンが着々とスコアを伸ばしていった。

古江もチャンスをつくったが、なかなかバーディーパットが決まらない。12番では痛恨のボギーを叩き、一時は3打差をつけられた。

今季、前週まで16試合でトップ10が8回と、抜群の安定感を誇っていた。しかし、目標に掲げたパリオリンピックの日本代表争いでは、KPMG全米女子プロゴルフ選手権で山下美夢有が2位へ食い込み前回、東京に続いて再び、代表を逃した。

それでもそこは古江の良さで、1日目・2日目はオリンピックの代表争いを吹っ切れたように、重責から開放されたように伸び伸びとプレイし、連日65打のナイスラウンドでトップの座に立った。

「パリ(オリンピック)へは、優勝どころか、行くこともできなかった。でも、フランスで優勝できて、悔しさを晴らす。

メジャーチャンピオン 古江彩佳選手の軌跡

プロフィール

  • 生年月日: 2000年5月27日 (24歳)
  • 出身: 兵庫県
  • 身長: 153cm

主な経歴

  • 3歳でゴルフを始める
  • アマチュア時代から国内外の大会で活躍
  • 2019年10月: アマチュアながら日本ツアーで優勝し、プロ転向
  • 2020-2021年: 日本ツアーで6勝を挙げる
  • 2022年: アメリカツアーに本格参戦開始
  • 2022年7月: アメリカツアー初優勝 (スコットランド女子オープン)
  • 2024年7月: 海外メジャー初制覇 (エビアン選手権)

主な実績

  • 日本ツアー通算8勝
  • アメリカツアー2勝 (うち1勝はメジャー)
  • 2020-2021シーズン: 日本ツアーメルセデスランキング1位
  • 世界ランキング最高14位 (2021年11月)

古江選手は「プラチナ世代」と呼ばれる2000年生まれの有力選手の1人で、小柄ながら正確なショットとパットを武器に活躍しています。そして今年から導入した「B3 MAX ドライバー」で飛距離も伸び、平均250ヤードを記録しています。

この影響で、もともとティーショットのフェアウェイキープ率が高いのが強みですが、加えて十分な飛距離と常にフェアウェイから得意なアイアンでピンを狙える好条件が揃い、今季のメジャー優勝に繋がりました。

更に去年惜敗を繰り返した経験から、グリーン周りのチップショットの精度も増しています。

2024年のエビアン選手権制覇により、日本選手として男女通じて4人目の海外メジャー優勝を果たしました。

古江彩佳 クラブセッティング

ドライバー

  • B3 MAX ドライバー:9.5度
  • シャフト:スピーダー NX GREEN・長さ45.25インチ、重さ50g台、硬さS

フェアウェイウッド&ハイブリッドユーティリティ

  • ツアーB JGR フェアウェイウッド(3番:15度)
  • B2HT フェアウェイウッド(7番:21度)
  • ハイブリッドユーティリティ(4番:22度)
  • B3 MAX ハイブリッド ユーティリティ(5番:25度)

アイアン

  • 221CB アイアン(6番~PW)

シャフト:フジクラコンポジット TR PROTO:85S

ウェッジ

  • BRM2 ウェッジ(50、54、58度)

シャフト:MCI ソリッド/マイルド ウェッジシャフト(85S)

パター

  • テーラーメイド スパイダーツアーX

ボール

  • TOUR B XS ボール<2024年>

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